反応を上げるリスクリバーサル「3つの秘訣」

「商品が気に入らなければ、60日以内であれば全額返金致します!」

通販の世界では、決して珍しくない返金保証。

いわゆる「リスクリバーサル」と呼ばれる手法です。

リスクリバーサルとは、お客さまが商品を申し込む上でのリスクを取り除くオファーのこと。

別の言い方をすれば、お客さまが申し込まない理由を取り除くためのオファーです。

しかし、このリスクリバーサルも、使い方によってはレスポンスが大きく変わります。


Q. 効果的なリスクリバーサルとは?


リスクリバーサルは、以下の2つの条件にあてはまる場合に効果を発揮します。

1. これまで「リスクリバーサル」という概念がなかった業界や業種で取り入れること
2. その業界や業種にとって、「ありえないオファー」であること


例えば、あの「ドミノピザ」ですが、どのように世界的な大企業に成長したかご存じですか?

それは、ドミノピザが、当時の常識では考えられないリスクリバーサルを取り入れて、斬新なキャンペーンを行ったことが、発端と言われています。

その常識破りのリスクリバーサルが、これです。


「30分以内にお届けできなければ、ピザ無料!」


一時期、日本でも多くのデリバリーピザ屋が、このオファーを真似していましたよね。

実は、この「30分以内に届かなければ、無料」というリスクリバーサルは、ドミノピザが世界で初めて、デリバリーピザ業界に持ち込んだオファーなのです。

その昔、ドミノピザは、アメリカの小さなチェーン店でした。

しかし、業界で初めてのリスクリバーサルを取り入れた結果、ドミノピザの噂はあっという間に広がり、今では、世界55カ国でチェーン展開する大企業へ成長しました。


このような例は、国内にもあります。

数年前、ある大手ハンバーガーチェーンが「美味しくなければ返金」というリスクリバーサルを始めたことを覚えていませんか?

これまでの業界の常識ではありえなかった「ありえないオファー」でしたから、多くのメディアに取り上げられ話題となりました。

そして、お客さまの数も増えたと言います。


Q. でも、返金されたり、お金をもらわなかったら損するのでは?


こう思われる方も多くいます。

しかし、ビジネスで重要なのは利益です。

例えば、返金保証を付ける前、3,000円の商品に毎月100名の申し込みがあったとします。

すると、月間売上は30万円。

次に、返金保証を付けた後、申し込みが毎月180名に増えたとします。

月間売上は、54万円に増えるわけですが、もし、返金するお客さまが月間20名ならば?

54万円-(20×3,000円)=48万円となりますから、当初より18万円儲かることになります。

リスクリバーサルを取り入れる際、重要なことは、やる前に悩むことではなく、テストして真実を見極めることです。


ただし、注意点があります。

効果的なリスクリバーサルは、お客さま目線であること。

例えば、サプリを定期購入するお客さまにとっては、「いつでもすぐに、電話一本で解約できる」といったオファーが、お客さまの不安を取り除くリスクリバーサルになります。

SEO業者なら、「○○といったキーワードで上位表示できなければ料金はいただきません」といったオファーが、お客さまの不安を取り除くリスクリバーサルになります。

2ヶ月先のセミナーを案内するなら、「急用ができても大丈夫」「当日までにキャンセルのご連絡いただければ、セミナー代金をお返しします」といったオファーが有効です。

「お客さまが何に不安を抱えて申し込まないのか?」

この点を徹底的に考えることで、効果的なリスクリバーサルを考えることができます。

それでは、今回の話をまとめましょう。



A. 反応を上げるリスクリバーサル「3つの秘訣」とは?

1. その業界、業種において斬新なオファーであること
2. やる前に悩むのではなく、テストして見極めること
3. お客さまが申し込みをしない理由を「鋭く解決するオファー」であること


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大橋一慶

「売れるコトバ作りの専門家」。2002年からネット広告のベンチャー企業に入社して以来、大手ADSLプロバイダーの見込み客リストを10万件以上獲得するなど、多くのWEBプロモーションを成功させる。独立後はセールスコピーライターとして、1,000件以上の広告に携わり、年間10億円の売上に貢献するなど、ネット・紙媒体を問わず多くの案件を成功させる。なかでも「売りにくい商品を売ること」が得意で、学習塾、リフォーム、不動産、保険など、差別化が難しく、広告の反応が冷え切っている業界でも驚異的なレスポンスを叩きだす。株式会社みんなのコピー代表取締役。