人の感情を揺さぶり、行動を起こさせるセールスライティング。
今、ビジネスの大小を問わず必要とされている技術ですが、残念ながら、難関大学の経済学部でも学べませんし、大手企業の研修で学べるものでもありません。
ほとんどの人が独学で、また、手探りで学んでいるのが現状です。
私の経験からいうと、優れたコピーが書ける人は、文章を書くスキルはもちろん、セールスやマーケティング、社会心理学、行動経済学など、幅広い知識をもっています。
つまり、セールスライティングの腕を磨くには、幅広く学ぶことが重要になるのですが、山ほどある専門書を見て、
「さて、何から読めばいいのか?」
と、手に取るべき一冊を選べずに困った経験のある人も多いでしょう。
セールスライティングを学ぶポイントは、大きく分けて3点。
・コピーライティング(どうやって、商品を魅力的に伝えるか?)
・マーケティング(どのように売れる市場を見つけ、見込み客を集めるか?)
・購買心理(どうすれば、「今すぐ欲しい!」と思わせられるか?)
これらをバランスよく学ぶことです。
コピーの世界では、海外のノウハウを盲目的に信仰している傾向もありますが、800案件もの広告に携わった結果、私は、とてもこれが正解であるとは思えません。
なぜなら、海外から輸入された「効果実証済み」と言われるノウハウが、日本でくり返しテストされ続けたノウハウに及ばなかった事例も見てきたからです。
このような経験から、新しいもの、輸入されたもの、古典、日本独自のもの、すべてから学ぶことが大切であると考えています。
ノウハウの源流を学ぶことが重要であることに疑いの余地はありませんが、知識が片寄ることでバイアスにとらわれてしまうのが、一番よくありません。
「この人から学べば、他はいらない!」
「この本だけ読んどけば、もう完璧!」
そんなことは、決してあり得ないのです。
今回の記事では、これからコピーライティングを学ぶ人から、さらに腕を磨きたい人、そして、コピーライティングを極めたい人まで。
レベルにあわせて読むべき「必読書」をご紹介します。
【初級編】今からコピーライティングを学びたい人の必読書
「10倍売る人の文章術」ジョセフ・シュガーマン(著)
【カテゴリ】コピーライティング
【概要】
「コピーを学ぶのに、オススメの本はありますか?」私は、よくこんな質問をされますが、そのときに推薦している書籍がコレ。セールスライティングの基礎が、一冊にギッシリと凝縮された良書です。まずは、ここから入門するのが良いでしょう。
「シュガーマンのマーケティング30の法則」ジョセフ・シュガーマン(著)
【カテゴリ】マーケティング
【概要】
セールスにおける顧客心理の基本を解釈するのに適した一冊。「人は、どんなときに財布を開いてしまうのか?」この書籍を読み終えたころには、ザックリと理解できるようになっているでしょう。
「ザ・コピーライティング」ジョン・ケープルズ(著)
【カテゴリ】コピーライティング、マーケティング
【概要】
ネット上にあふれている「売れるキャッチコピーのテンプレート」。そのほとんどが、この書籍が出典です。キャッチコピーの他にも、効果計測することの重要性がわかりやすく書かれており、DRMの基本がしっかりと学べる内容になっています。
「売る広告」デイヴィッド・オグルヴィ(著)
【カテゴリ】コピーライティング
【概要】
現代広告の父と呼ばれた、デイヴィッド・オグルヴィ。そのオグルヴィの具体的な広告ノウハウが学べる唯一の書籍。広告業界で働く人であれば、「基本」として学んでおくべき内容が詰まった一冊です。
「ある広告人の告白」デイヴィッド・オグルヴィ(著)
【カテゴリ】コピーライティング、マーケティング
【概要】
原著は1964年。今から、50年も前に書かれたオグルヴィの自伝。広告に対する心構えから、経営、リーダーリップなど、幅広いノウハウが収められています。オグルヴィならではの説得力のある言葉が突き刺さります。
「広告でいちばん大切なこと」クロード・ホプキンス(著)
【カテゴリ】マーケティング
【概要】
デイヴィッド・オグルヴィが最大のリスペクトを寄せる広告人、ホプキンス。本書は、そのホプキンスの自叙伝です。広告の基本原則、そして、ダイレクト・レスポンス・マーケティングの考え方を学ぶ上で欠かせない一冊です。
「広告マーケティング21の原則」クロード・ホプキンス(著)
【カテゴリ】マーケティング
【概要】
80年間読みつがれてきた、広告マーケティングのバイブル。「広告の原点は、セールスマンシップである」という、つい忘れがちな広告の本質を学ぶことができます。
「究極のセールスレター」ダン・ケネディ(著)
【カテゴリ】コピーライティング
【概要】
日本では、ニキビケアの「プロアクティブ」を仕掛けたことでも有名なダン・ケネディ。セールスレターの書き方を解説した書籍としては、具体的かつわかりやすく、何度も読み返したくなる内容です。
「セールスライティング・ハンドブック」ロバート・W・ブライ(著)
【カテゴリ】コピーライティング
【概要】
こちらも、セールスコピーが基本から学べる一冊。他書との違いは、媒体別に書き方のポイントがまとめられている点。パンフレットやカタログ、DM、ウェブ、メールなど、媒体ごとの具体的なテクニックが収録されています。
「ハイパワー・マーケティング」ジェイ・エイブラハム(著)
【カテゴリ】マーケティング
【概要】
マイクロソフトやIBMなどの巨大企業をクライアントに持つ、全米ナンバーワンのコンサルタント「ジェイ・エイブラハム」。彼が本書で語る内容は、国内の中小企業が実践し、即効果が得られるマーケティングノウハウばかり。特に、USP、リスクリバーサル、アドオンに関するテクニックは一読の価値あり。
「人を動かす」デール カーネギー(著)
【カテゴリ】購買心理
【概要】
自己啓発の古典として紹介されることの多い本書。「人を動かす」ことが仕事のセールスライターは当然、すべてのビジネスマンにオススメできる名著といえます。書かれている原則は、読んですぐにコピーライティングに応用できるものばかりです。
「あたりまえのアダムス」ロバート・アップデグラフ(著)
【カテゴリ】購買心理
【概要】
この物語がはじめて世にでたのは、今から100年も前。広告の反響をを上げようと、小手先のテクニックにとらわれはじめた時期に読むと、落雷のような衝撃を受けます。忘れがちな「あたりまえ」のことが、如何に重要であるかを再認識できる一冊です。
「オレなら、3秒で売るね!」マーク・ジョイナー(著)
【カテゴリ】購買心理
【概要】
「オファー」の考え方を学ぶのに最適な一冊。あなたの商品、サービスに「圧倒的なウリ」が見つからずにいるのなら、本書を一読するのが良いでしょう。
「3ステップで稼げる文章術」高橋恵治(著)
【カテゴリ】コピーライティング
【概要】
コピーライティング初心者にオススメの書籍。あまりにわかりやすいため、内容を浅く感じる部分も多々ありますが、コピーライティング初心者でも、セールスコピーの本質をわかりやすく学べます。
「お客のすごい集め方」阪尾圭司(著)
【カテゴリ】マーケティング
【概要】
「結果」「実証」「信頼」「安心」という4つのパートに分けて、レスポンス広告の作り方をわかりやすく解説した書籍。また、レスポンス広告のデザインについても、重要なポイントがわかりやすく解説されています。
「伝え方が9割」佐々木圭一(著)
【カテゴリ】コピーライティング
【概要】
コピーライティング初心者にオススメの書籍。伝え方のわずかな違いで人の反応が変わってしまうことを、あなたの実生活に置き換えながら理解できます。ただし、コピーライティングを学ぶ書籍ではないため、これ一冊を読んだだけで満足してはいけません。
「売れるキャッチコピーがスラスラ書ける本」酒井とし夫(著)
【カテゴリ】コピーライティング
【概要】
キャッチコピーの目的から、書き方までわかりやすく学べる一冊。収録された35のパターンは、どれも真似するだけで「ある程度それっぽいコピー」を書き上げることが可能。キャッチコピーの役割が深く学べる書籍です。
「バカ売れキラーコピーが面白いほど書ける本」中山マコト(著)
【カテゴリ】コピーライティング
【概要】
こちらも、収録されているテンプレートを真似るだけで、ある程度のコピーが書けるようになる一冊。特筆すべきは、ターゲットの「悩みの深さ」でコピーを書き分けるテクニック。これは、重要でありながらも、他書ではあまり語られていないノウハウです。
「売るコピー39の型」「売る文章51の技」有田憲史(著)
【カテゴリ】コピーライティング
【概要】
自社のカタログ作成やPRなど、コピーライターではないけれど、文章を書かないといけない仕事の方にオススメなのがこの2冊。あまり深い内容は語られていませんが、そのぶん簡単に「ある程度それっぽいコピー」が書けるようになります。文章もとても読みやすいので、普段、本を読み慣れていない方でも、スラスラと読めるでしょう。
「相手を思いどおりに動かす超数字術」菊原智明(著)
【カテゴリ】マーケティング
【概要】
キャッチコピーに数字を使うと、説得力が増すことは、あなたもきっとご存じでしょう。でも実は、使い方を間違えてしまうと、逆効果になることも…。レスポンスの上がる数字の使い方は、本書から学ぶのがオススメです。
「確実に販売につなげる驚きのレスポンス広告作成術」岩本俊幸(著)
【カテゴリ】マーケティング
【概要】
チラシや折り込みなど、実際の広告サンプルが多数掲載されているのが特徴。内容はダイレクト・レスポンス・マーケティングの基本的なノウハウですが、目で実際の広告を見ながら学べるので、より理解しやすいでしょう。
「レスポンス広告のツボ」平野義典(著)
【カテゴリ】マーケティング
【概要】
一般的な知識が紹介されていますが、特筆すべきは「封筒DMのクリエイティブ」について。レター、ブローシャー、申込書など、封書DMで欠かせない素材の作り方が学べます。
「売れるインターネット広告」加藤公一レオ(著)
【カテゴリ】マーケティング、購買心理
【概要】
ネット広告のレスポンスを上げる方法はもちろん、ダイレクト・レスポンス・マーケティングの概念もわかりやすく学べます。ネット広告はどんどん新しいものが出てきていますが、レスポンスを上げるために必要な考え方は、今もまったく変わっていません。
「通販マーケティング 売れるチラシ入門」木村真子(著)
【カテゴリ】コピーライティング、マーケティング
【概要】
多くのチラシ本は、デザインやレイアウト作りに終始している傾向があります。しかし、本書は、どうすればレスポンスの高いチラシが作れるか?といった観点で、戦略、リサーチ、コピーライティング、クリエイティブ、テストマーケティングのノウハウを包括的に学べます。
「不変のマーケティング」神田昌典(著)
【カテゴリ】マーケティング
【概要】
「マーケティングにおける成功法則は、そんなにコロコロ変わるものではない」という事実を理解できる一冊。書かれている内容は、10年ほど前に実践されたものですが、今でも十分過ぎるほど通用する内容です。ただ、神田昌典氏のほかの書籍を読んだことのある方であれば、それほど目新しい内容はないかもしれません。それだけ、「不変」であるということですが、過去の書籍に似た内容であることも、また事実です。
【中級編】さらにコピーライティングを磨きたい人の必読書
「影響力の武器」「影響力の武器(実践編)」ロバート・B・チャルディーニ(著)
【カテゴリ】購買心理
【概要】
コピーライター必読書中の必読書。これを読まずして購買心理を語ることはできません。「返報性の原理」「一貫性の原理」「社会的証明」「好意」「権威」「希少性」など、ビジネスにおいてあらゆる局面で使われる「6つの武器」が学べます。読了後、さまざまなアイデアが湧きでてくるでしょう。
「プロパガンダ」アンソニー プラトカニス、エリオット アロンソン(著)
【カテゴリ】購買心理
【概要】
プロパガンダとは、特定の思想や世論を誘導する宣伝のテクニック。すでにマーケットが明確になっているマーケティングとは違い、マーケットそのものを作りだす広告手法といえます。本書で語られている内容は極めてディープであり、上記、「影響力の武器」を読んで、さらに学びを深めたいという人には、オススメの一冊です。
「伝説のコピーライティング実践バイブル」ロバート・コリアー(著)
【カテゴリ】コピーライティング
【概要】
コピーの腕を上げたい人にとって、これほど貴重な書籍はありません。なぜなら本書は、広告の成功事例が多数収録された「スワイプファイル集」だから。しかし、手っ取り早く売れるコピーが書きたい人や、テンプレートを使いまわしたい人には向きません。最低でも、「なぜ、人が動かされるのか」という心理を理解していなければ、本書を読んでも得られるものは、ほとんどないでしょう。
「経済は感情で動く」「世界は感情で動く」マッテオ モッテルリーニ(著)
【カテゴリ】購買心理
【概要】
行動経済学の入門書にピッタリの一冊。人間が理性ではなく、感情でものごとを決定していることが、多数の事例からわかりやすく学べます。商品の価格も「見せ方一つ」で高くもなり、安くもなるという事実に、あなたもきっと驚かれるでしょう。
「予想どおりに不合理」ダン アリエリー(著)
【カテゴリ】購買心理
【概要】
あなたの下すさまざまな決断が、実は、思いもよらない力に左右されているとしたら?本書には、人間の行動や決断が、いかに「不合理」であるかを示す興味深い実験結果がたくさん紹介されています。「購買」という行動を起こすとき、人はどんな思考をめぐらせているのかを知るうえで、とても参考になる一冊です。
「ステーキを売るなシズルを売れ ホイラーの公式」エルマー・ホイラー(著)
【カテゴリ】購買心理
【概要】
「ステーキを売るなシズルを売れ!」のフレーズで有名な「ホイラーの法則」。本書がはじめて日本で出版されたのは、1968年。「絶対保証付販売用語」という書籍です。古いと誤解されがちなホイラーの5つの法則ですが、今でも十分過ぎるほど通用する販売のテクニックです。今も広告業界では、バイブルとして読み継がれている名著です。
「選択の科学」シーナ・アイエンガー(著)
【カテゴリ】購買心理
【概要】
選択肢を絞ることで、売上げが10倍もアップする。そんな信じられないような彼女の研究結果は、「ジャムの法則」または「アイエンガーの法則」として、さまざまな書籍に引用されているので、ご存じの方も多いかもしれません。本書では、その実験背景がくわしく語られています。他書で概要を学び、「選択肢を絞れば、より売れるようになる」と、単純に理解されているのなら、本書は目からウロコが落ちることは間違いないでしょう。
「服従の心理」スタンレー・ミルグラム(著)
【カテゴリ】購買心理
【概要】
かの有名な「ミルグラム実験(アイヒマン実験)」の手順をくわしく解説した一冊。「権威が命じれば、一般人でさえ洗脳され、強力な電気ショックを与えてしまう」という実験ですが、他書で引用されることも多いので、もしかすると、あなたも聞いたことがあるかもしれません。でも実は、その実験パターンはかなり多岐に渡っていたのです。「権威」というものを学ぶ上で欠かせない名著ですが、どのようなシチュエーションで、最も権威が力を発揮するのか?興味をもたれたなら、ぜひ、ご一読ください。
「広告表現を科学する」山田理英(著)
【カテゴリ】コピーライティング、マーケティング
【概要】
どのようなビジュアル、レイアウト、書体(タイポグラフィ)の広告が、人の脳に焼き付くのか?本書では、さまざまな調査データをもとに、注目率や精読率を上げる広告の作り方が語られています。きっと、デザインに悩んだときの助けになるでしょう。
「売れる広告 効くメッセージ」ケネス ローマン、ジェーン マース(著)
【カテゴリ】コピーライティング、マーケティング
【概要】
「広告において、何が効くのか、何が効かないのか、そして、それはなぜか?」売れる広告の原理原則を、広告主に向けてわかりやすく解説しているのが本書の特徴。広告主向けとはいえ、デイヴィッド・オグルヴィ直系のそのノウハウは、当然、広告人が読んでも学べるところが多くあります。
「マーケティングは嘘を語れ!」セス・ゴーディン(著)
【カテゴリ】マーケティング、購買心理
【概要】
元ヤフーの副社長であり、バイラルマーケティングの生みの親である、セス・ゴーディン。本書は、近年のマーケティングにおいて重要視されている「ストーリーテリング」を具体的に解説した一冊。コピーライティングにおいても、ストーリーを語ることの重要性は、きっとあなたもすでにご存じでしょう。どのようなストーリーが、人の心を掴むのか、本書からその答えを学んでください。
「お客をつかむウェブ心理学」川島康平(著)
【カテゴリ】購買心理
【概要】
ビジネスに応用できる心理学の書籍は数あれど、その質と量において、本書ほど優れた書籍はありません。一読すれば、きっとあなたも「これを使ってみたい!」というテクニックに出会えるはず。何度も読み返したくなる良書です。
「なぜ通販で買うのですか」斎藤駿(著)
【カテゴリ】マーケティング、購買心理
【概要】
「通販生活」を発行するカタログハウス社の社長、斉藤駿氏の著書。親しみさえわくその語り口は、一瞬で引き込まれてしまいます。特に、同社が取り扱った「ルームランナー」や「デロンギヒーター」の裏話は、コピーに携わるものにとって、とても参考になるでしょう。切り口一つで、商品を活かしも殺しもできる、生々しいエピソードは一読の価値があります。
「一瞬でキャッシュを生む!価格戦略プロジェクト」主藤孝司(著)
【カテゴリ】マーケティング、購買心理
【概要】
最もレスポンスが高い価格帯を、アンケートとグラフを使って導きだす方法が解説されています。「競合が●●円だから…」のように、何となく価格を決めてしまっている方には必読の一冊。これまで、価格設定でいかに損をしてきたかが分かります。
「3秒で女を「買う気」にさせる魔法の言葉」森洋子(著)
【カテゴリ】コピーライティング、購買心理
【概要】
最初の数ページをパラパラと流し読みするだけでも、結構な衝撃を受ける一冊。男女で、ここまでコピーから受ける印象が違うものかと驚かされます。特に、女性向けの商品を取り扱う人は、本書のノウハウはかなり役立つことでしょう。
「A4 1枚アンケートで利益を5倍にする方法」岡本達彦(著)
【カテゴリ】マーケティング、購買心理
【概要】
広告に書くべきコピーを、お客さまアンケートから逆算する方法が紹介されています。この通りにやれば、売れるコピーが書けるとは思えません。しかし、本書で紹介されているアンケートは、お客さま心理をリサーチするうえで効果的です。
「見せるだけで売れてしまう「事例広告」の方法」村中明彦(著)
【カテゴリ】マーケティング、購買心理
【概要】
広告作りといった観点では、特筆すべき内容はありませんでした。しかし、お客さまから本音を引き出す取材方法については一読の価値あり。アンケートに応用すれば、お客さま心理をリサーチするうえで非常に効果的です。
「売り言葉に買い言葉」遠藤健一(著)
【カテゴリ】コピーライティング
【概要】
恐らく、遠藤健一氏のことをご存じの方は、ほとんどいないでしょう。彼は、戦後の日本で、誰よりも早くアメリカからマーケティングの手法を取り入れ、日本に紹介した人物です。本書は、タイトルに「言葉」とありますが、本書における言葉とは、コピーのことではありません。「口べたなセールスマンが、如何に商品を売るか」という内容が語られています。しかし、そこで使われるテクニックは、欲望を刺激する方法、感情を動かす方法、言葉に威力をもたせる方法、五感に訴えかける方法など、すべてコピーライティングに応用できるものばかりです。
「売れる言葉買わせる言葉」新保民八(著)
【カテゴリ】コピーライティング
【概要】
かつて「商業界」の副社長を務めた、新保民八氏。ホイラーの「ステーキを売るな、シズルを売れ!」という言葉に感銘を受け、日本流に「鰻の蒲焼き」に置き換えて解説している、とてもユニークな書籍です。アメリカから輸入されたノウハウを日本で使いこなすには、どんな点に注意すればいいのかなど、さまざまな視点から参考になる一冊。
「販売の科学」唐津一(著)
【カテゴリ】マーケティング
【概要】
この本の原著は、昭和34年。半世紀以上もの間、色褪せることなく読み継がれ、今でも「マーケティングの古典」として有名な一冊です。「売りながら調べ調べながら売る」というタイトルどおり、販売における市場調査の重要性とテクニックが学べます。リサーチが成否を分けるコピーライティングにおいて、この書籍から学べるノウハウは極めて重要です。
【上級編】コピーライティングを極めたい人の必読書
「市場の壁を打ち破るプロ広告作法」ユージン・M.シュワルツ(著)
【カテゴリ】コピーライティング、購買心理
【概要】
「商品認知度」と「マーケットステージ」から、ターゲットを引き込むコピーを書き分けるテクニックが学べる書籍です。このような概念から書かれたコピーの書籍は、他にありません。かなり入手困難、かつプレミアの付いている書籍ですが、セールスライティングを極めたいコピーライター「必読」の一冊です。本気でコピーの腕を上げたいなら、たとえ、3万円でも買う価値があると断言できます。
「The 100 Greatest Advertisements 1852-1958」Julian Watkins(著)
【カテゴリ】コピーライティング
【概要】
100種類の成功した古典広告を収録した一冊。「私がピアノの前に座ると、みんなが笑った…」で有名なピアノコピーや、シャーウィン・コディの英語講座の広告で使われた「英語でこんな間違いをしていませんか?」など、今でも使われているコピーの英文の元ネタが学べます。いわゆる「スワイプファイル集」ですが、収録されている100種類には、まだ、日本ではほとんど使われていない型も多数あります。さて、あなたは、ここからどんなヒントを得ますか…?
「決定力!」チップ・ハース、ダン・ハース(著)
【カテゴリ】マーケティング、購買心理
【概要】
チップ・ハース&ダン・ハース兄弟の書籍にハズレ無し!複数の書籍がありますが、そのなかで最も重要な一冊を選ぶとしたら、間違いなくコレ。本書では、コピーライティングにおける重要なプロセスである「リサーチ」の成否を分ける「確証バイアス」を払拭する具体的なテクニックが学べます。本書で学べるスキルは、コピーだけでなく、ビジネスのあらゆる局面で正解を導きだす助けになるはずです。
「アイデアのちから」チップ・ハース、ダン・ハース(著)
【カテゴリ】マーケティング、購買心理
【概要】
こちらも、チップ・ハース&ダン・ハース兄弟の書籍。人を動かすためのさまざまなアイデアが収録されていますが、これらは、すべて「ボディコピーの書き方」に応用できます。意外性や信頼性、物語をコピーに活かすには、どのようなポイントに注意すればいいのか?コピーライティングの専門書よりも、コピーに使えるノウハウが学べる重要な一冊です。
「ファスト&スロー(上下)」ダニエル・カーネマン(著)
【カテゴリ】購買心理
【概要】
ノーベル経済学賞を受賞したことでも有名なダニエル・カーネマン博士。本書は、不確実性下における意思決定モデルである「プロスペクト理論」が学べる重要な一冊です。「どのようなプロセスを経て、購買という意思決定がなされるのか?」システム1(直感)と、システム2(論理思考)という側面から、具体的に解説されています。中級編でご紹介した「影響力の武器」をさらにディープにした内容といえばイメージしやすいでしょうか。意思決定プロセスを理解する上で、欠かすことのできない名著です。
「説得の仕方」冠地俊生(著)
【カテゴリ】コピーライティング、購買心理
【概要】
圧倒的な説得技術で、戦後の日本の治安を守った冠地俊生氏。「朝日式討論法」を考えだした人でもあります。彼が提唱する「人体発動機操作の五段階方式」は、今でいう「AIDA」や「PASONA」などの説得の方法の源流です。本書を読んだあと、あなたの書くボディコピーは、説得力が増していることは間違いありません。
「思考と行動における言語」S.I.ハヤカワ(著)
【カテゴリ】コピーライティング
【概要】
65年もの間「一般意味論」の入門書として読み継がれている古典的名著。あなたの書いているコピーは「記号」の集合体であり、人間は、その記号がもつ刺激をもって行動を起こしているのです。不思議だと思いませんか?地図には、現地をイメージさせる力がありますが、決して現地そのものではありません。つまり、私たちが、無意識に使っている言語は、事実そのものではないのです。ですから、言葉からイメージされるものは人により異なるのは当然であり、私たちコピーライターは、それを考慮した上で、ターゲットに響くコピーを書かなくてはならないのです。言葉のもつ意味を理解する上で、絶対に読んでおきたい一冊です。
「宣伝の科学」遠藤健一(著)
【カテゴリ】コピーライティング
【概要】
55年前に出版された、遠藤健一氏の集大成ともいえる書籍。当時の日本で、誰よりも早くアメリカ式の広告手法を取り入れてきた彼のノウハウが学べます。解説されているのは「AIDMA」「ベデルの効果方程式」「エビングハウスの忘却曲線」「オズボーンのチェックリスト」などなど。広告業界では、おなじみのノウハウから、あまり知られていないものまで多数解説されています。また、ただアメリカの手法を真似するだけでなく、如何に日本という国で効果をだすかが考えられている点からは、今読んでもなお多くの学びが得られるはずです。
「私はどうして広告に成功する秘訣を学んだか」G.リン・サムナー(著)
【カテゴリ】コピーライティング
【概要】
アメリカの広告業界で、40年以上に渡って活躍し続けたサムナーの自叙伝。広告、販売におけるさまざまな問題をどのように解決に導いたか、ストーリー形式で楽しみながら学べます。今から、60年も前に出版された書籍ですが、当時から「古い公式が今も使えるか?」と問題を提起し、ピアノコピーやシャーウィン・コディの英語講座の広告などを取り上げているのも興味深い点です。現在も「古いキャッチコピーは、まだ効果があるのか?」と多くの人が言っているのですから…。
「広告のバックボーン(コピーカプセル)」ハル・ステビンズ(著)
【カテゴリ】コピーライティング
【概要】
本書は、一般的なコピー書ではありません。伝説のコピーライターといわれるハル・ステビンズのコピー観、創造哲学が学べる書です。収録されている「1,060」ものカプセル(箇条書きで書かれた、メモのようなもの)は、どれも刺激にあふれ、イマジネーションを掻き立てられます。コピーライティング上の問題点や留意点を確かめる、また、ライティングの創造性を豊かにする上で、必ず役に立つでしょう。
「テストされた広告法」ジョン・ケープルス(著)
【カテゴリ】コピーライティング
【概要】
初級編でご紹介した「ザ・コピーライティング」の第一版が本書。監訳者が変わると、これほど意味合いが変わるのか、と驚くこと間違いナシです。たとえば、あなたは、「効果実証済みのキャッチコピーの型は、積極的に使いまわすべき」と学んできていませんか?実は、ケープルスは、毎回、おなじキャッチコピーの型を使うことを否定しているのです。さらに深くコピーを学びたい方には、ぜひ、ご一読をオススメします。
まとめ :「常に学び続けることが重要」
いかがでしたか?
たくさんの書籍をご紹介しましたが、「これだけ読めば、もう完璧!」ということは、決してありません。高いレスポンスの広告を安定して作るには、常に学び、実践(テスト)し続けることが、何よりも重要なのです。
古書に関しては、現在では入手困難なもの、または、プレミア価格が付いているものもあります。しかし、今回ご紹介した書籍は、どれも読み進めたその瞬間から、「今すぐ、これを試してみよう!」という刺激が得られるものばかりです。
ぜひ、今回ご紹介した書籍から、多くの学びを得てください。
それでは、またお会いしましょう。
大橋一慶
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