書く前に準備すべきこと(切り口の設定)

切り口を設定する


ターゲットの設定と同じく、コピーを書く前にしなければならないことがあります。

それは、「切り口の設定」です。

例えば、あなたが、ダイエットサプリメントを販売するとします。

もちろん、ターゲットは、ダイエットに成功したい人です。

しかし、ダイエットに成功したい人へ、「このサプリは最高ですよ!」、
「ダイエットにバッチリです!」というだけで、劇的な反応が得られるでしょうか?

いまの時代、ダイエットサプリなんて、珍しくありません。

また、ダイエットはそれほど簡単では無いことが、多くの人に認知されています。

そして、ダイエットサプリメントに対する信用度も、決して高いわけではありません。

つまり、ターゲットの心を鷲掴みにするには、
単純な訴求では、高い反応が得られないことがわかります。


ここで、必要なのが、以下の2点です。

1. ターゲットの悩みや欲求は、どれだけ深いか?
2. あなたの商品やサービスに、どのようなイメージを持っているのか?


ダイエットサプリの場合、ターゲットの欲求は「痩せたい」、
悩みは「痩せない」、「太ってしまった」になるでしょう。

では、ターゲットの悩みは、どれだけ深いでしょうか?

以前ご説明した「5段階の悩みのレベル」から選ぶなら、3~5になりますよね。

【5段階の悩みのレベル】

 1. 悩みを知らない
 2. 悩みを気にしていない
 3. 悩みを気にしはじめている
 4. 悩みについて調べている
 5. 悩み、苦しんでいる



では、3~5のうち、ターゲットとして有効な層はどこになるでしょうか?

言うまでもなく、5の「悩み苦しんでいる」人達がベストですが、4のターゲット層も、かなり本気度が高いので、あなたの商品を買ってくれるかもしれません。

つまり、4と5の層が、ターゲットとしてふさわしい層と言えるでしょう。

では、4と5のターゲットは、あなたが扱う商品ジャンルである、
「ダイエットサプリ」について、どのようなイメージを持っているでしょうか?


もし、以下の4つから選ぶならば、3と4になるでしょう。

1. 聞いたこともない
2. なんとなく知っている(なんとなく気づいている)
3. 知っている
4. よく知っており、いくつか実践したが、思うような効果が得られていない



ここまでの作業で、以下のターゲット像が導き出されました。

ターゲットはダイエットを本気で成功させたいと思い、色々調べたり、試したりしているが、思うような結果が得られていない。そして、ダイエットサプリに対しては、それなりに知識があり、疑いの目も持っている。



では、このターゲットを反応させるには、どのような訴求が必要でしょうか?

それは、数あるサプリの中で、「なぜ、あなたの商品がベストなのか?」、
その理由を、既にサプリの知識や経験を持つターゲットでも納得できる訴求が必要です。

例えば、もし、あなたの商品に、他社にはない成分が含まれていたなら?

その成分が、いかに新しく有効であるかを証明するコピーが効果的でしょう。

また、他社よりも圧倒的に安い価格で、豪華特典があるならば?

他社に劣らない商品の質を証明し、その上で、業界最安であることを訴求すると良いでしょう。


これは、ほんの一例に過ぎません。

レスポンスの高いコピーを書くには、今回お伝えしたように、ターゲットの悩みの深さや、あなたが扱う商品ジャンルの認知度を知り、それに合わせて、訴求内容を変えることが重要です。

逆を言えば、コピーを書く前に、ターゲットの悩みの深さや、あなたが取り扱う商品ジャンルの認知度を調べていなければ、的はずれなコピーを書くことになってしまいます。

的はずれなコピーとは、サプリメントについて、何の知識もない人たちに、
「当サプリは、○○成分が○mg配合!」といった訴求をしてしまうことです。

「当サプリは、○○成分が○mg配合!」といった訴求は、
普段からサプリを買い、成分に関しての知識がある人以外は、響きません。

「どんな人に、どんなことを伝えるべきか?」
を明らかにすることは、コピーを書く前に欠かせない作業です。

通常は、リサーチと呼ばれる作業ですが、この点をわかりやすく説明している書籍は、
中山マコト氏の著書、「バカ売れキラーコピーが面白いほど書ける本」になるでしょう。



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大橋一慶

「売れるコトバ作りの専門家」。2002年からネット広告のベンチャー企業に入社して以来、大手ADSLプロバイダーの見込み客リストを10万件以上獲得するなど、多くのWEBプロモーションを成功させる。独立後はセールスコピーライターとして、1,000件以上の広告に携わり、年間10億円の売上に貢献するなど、ネット・紙媒体を問わず多くの案件を成功させる。なかでも「売りにくい商品を売ること」が得意で、学習塾、リフォーム、不動産、保険など、差別化が難しく、広告の反応が冷え切っている業界でも驚異的なレスポンスを叩きだす。株式会社みんなのコピー代表取締役。