続きが読みたくなるキャッチコピーの書き方

今回は、キャッチコピーを書く上で、すぐに使える心理テクニックをご紹介します。

これまでの記事でも、何度かお伝えしてきたことですが、キャッチコピーは、読者の注意を一瞬で掴むだけではなく、後に続く広告文章が読みたくなるような要素が必要です。

キャッチコピーで注意を引かれた読み手が、思わずリードコピーを読み、
そして、さらに内容が気になってボディコピーを読み進めていく…。

そして、最終的に申込みを決断してしまう…。

このようなメカニズム働かなければ、レスポンス広告で結果は出せません。

では、具体的に、どのような点に注意すれば、
「続きが気なるキャッチコピー」が作れるのでしょうか?

その秘訣は、「ザイガニック効果」という、心理現象を理解すること。


Q. ザイガニック効果とは?


人は、完成されたものよりも、未完成なものに興味を引かれます。

この心理現象を、「ザイガニック効果」と言います。

難しく聞こえたかもしれませんが、
実は、あなたも頻繁に「ザイガニック効果」を体験しています。

例えば、テレビ番組を見ていて、「この後、衝撃の事実が明らかに!」
という場面で、CMに突入するケースを体験したことはありませんか?

「またかよ!」と思いながらも、続きが気になり、
CMが終わるまで待ってしまう…

また、テレビドラマのラスト数分は、
必ず、次回の話が気になるエピソードが入り込んできますよね。

「え、どうなるの?」と続きが気になり、
来週も同じ時間にテレビにかじりついてしまう…

他にも、たまたま読んでみた漫画の続きが気になり、
まだか、まだかと新刊のリリースを心待ちにする…

大好きなアーティストの来日について、断片的な情報は手に入るが、
具体的なツアー公演日が明らかにされず、やきもきしてしまう…

このような時、あなたに訪れた心理現象こそが「ザイガニック効果」です。

つまり、ザイガニック効果とは、未完成の情報に対して、
その完成形が知りたいという、強烈な欲望が脳を支配している状態です。


もし、「ザイガニック効果」をもたらすキャッチコピーを書くことができれば?

読み手は、いてもたってもいられない気持ちになり、
あなたの書いたコピーを夢中になって読み進めてしまいます。



Q. ザイガニック効果が得られるキャッチコピーを書く方法とは?


その方法はシンプルです。

ポイントは、相手の感情を限界まで高めておいて、
それを寸前でシャットアウトすること。


つまり、相手の興味や欲求だけを高めておき、あえて未完成の情報を与えるのです。


例えば、「メガネ専用の強烈な曇り止めジェル」があったとします。

この商品を売り込む場合、普通のキャッチコピーは、

「この曇り止めジェルがあれば、マスクをしてもメガネが曇りません」

このキャッチコピーでも良いのですが、以下のように
ザイガニック効果を意識すると、その訴求力は更に高まります。

「たった10秒で、マスクをしてもメガネが曇らなくなる方法とは?」

相手にベネフィットを伝え、感情を高めながらも商品を出していません。

つまり、未完成な情報でありながらも、
読者の欲求が高められるので、ザイガニック効果が得られます。

以上は、キャッチコピーの例ですが、ザイガニック効果はキャッチコピーだけではなく、
ボディコピーなど広告文章の全てにおいて、効果的に使われるべきです。


ザイガニック効果を上手に使い、読めば読むほど続きが気になり、商品に対する興味が高まり続け、お申込みの段階で、お客さまの欲求が限界まで高まっているような流れがベストです。

厳しいことを申し上げますが、あなたの書いたコピーを好意的に読んでくれる人は、
家族や友人、同僚、仲の良いビジネスパートナーを除くと、ごくわずかです。

広告とは、そういうものです。

実際、広告の父、ディビッド・オグルビーが言うように、
広告には以下の3大原則があります。

「お客さまは広告を読まない」
「お客さまは広告を信じない」
「お客さまは広告で行動しない」
=買わない、申し込みしないという意味


この3大原則を乗り越える上で、ザイガニック効果を使って、
まずは、広告を読む気にさせることが、何よりも大切です。

広告を読んでもらえなければ、あなたのメッセージは信じてもらえませんし、
あなたのメッセージが信じてもらえなければ、お客さまは購入してくれません。


ぜひ、ザイガニック効果を意識して、お客さまが夢中になって
あなたが書いたコピーを読み進んでしまうようなコピーを書けるようになりましょう。

それでは、今回の話をまとめましょう。


A. 続きが気になるキャッチコピーの書き方とは?

1. ザイガニック効果が得られるキャッチコピーにする。
2. そのためには、相手の感情を限界まで高めておいて、それを寸前でシャットアウトする。(相手の興味や欲求だけが高まる、未完成の情報を伝える。)
3. また、ザイガニック効果は、広告文章の全てにおいて効果的に使われるべき。


今回の記事はいかがでしたか?

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大橋一慶

「売れるコトバ作りの専門家」。2002年からネット広告のベンチャー企業に入社して以来、大手ADSLプロバイダーの見込み客リストを10万件以上獲得するなど、多くのWEBプロモーションを成功させる。独立後はセールスコピーライターとして、1,000件以上の広告に携わり、年間10億円の売上に貢献するなど、ネット・紙媒体を問わず多くの案件を成功させる。なかでも「売りにくい商品を売ること」が得意で、学習塾、リフォーム、不動産、保険など、差別化が難しく、広告の反応が冷え切っている業界でも驚異的なレスポンスを叩きだす。株式会社みんなのコピー代表取締役。