広告の反応が悪い理由(コピーライティング以外の要素)

コピーライティングは、万能薬ではありません。

たしかに、コピーライティングのスキルが高ければ、
売りにくい商品でもレスポンスをだすことはできます。

しかし、レスポンスが、あまりにもヒドイ場合…。

コピーを何度書きなおしても、思うようなレスポンスが得られない場合…。

あなたは、コピーライティングへの執着心を、一度捨て去る必要があります。

そして、あなたは、コピーライティング以外の視点から、
「売れない理由」を導き出し、その理由を改善する必要があるのです。

では、どのような視点で売れない理由を探し出し、改善すればよいのか?

今回は、「ダイレクト・レスポンス・マーケティング」といった広い視点で、
どうすれば、広告からレスポンスがたくさん得られるかをお伝えしましょう。


【広告の反応が悪い理由1】商品が悪い


結論から申し上げますと、商品が悪ければ、どんなコピーを使っても、
どんなマーケティング戦略を用いてもレスポンスはしれています。

逆を言えば、商品が凄ければ、2~3行のコピーでバカ売れすることもありますし、
広告をせずとも、クチコミや紹介で商品がどんどん広まっていきます。

「商品が悪くても、切り口を変えれば反応は出せるでしょ?」と思われたかもしれません。

確かに反応は少しアップしますが、劇的に改善するケースは非常に稀です。


もし、何をどうやっても広告の反応が良くならなければ?

精神的にキツイですが、商品の善し悪しをよく吟味し、
商品そのものを改善する方向で検討しなければなりません。

ちなみに、売れない商品によくあるパターンが、
販売側の思い込みで商品を企画してしまうこと。

販売側が、「これなら絶対に売れる!」「みんなこれが欲しいはずだ!」
と思い込んでいたとしても、それは、あくまで販売側視点に偏った意見です。

今の時代、思いつきでヒット商品は作れませんし、
販売側の感情と、お客さまの感情は決して同じではありません。

つまり、重要なのは商品企画段階のリサーチです。

「どのような商品だとお客さまが飛びつくのか?」

この点を、お客さま視点で徹底的にリサーチしてから商品を考えることが、
レスポンス広告で反応を出す上で、何よりも大切です。


■ 注意点は、リサーチ段階で「確証バイアス」にはまらないこと。

確証バイアスとは?

確証バイアス(Confirmation bias)とは社会心理学における用語で、個人の先入観に基づいて他者を観察し、自分に都合のいい情報だけを集めて、それにより自己の先入観を補強するという現象である(ウィキペディアより)



「確証バイアス」にはまり、自分都合の情報処理を行ってしまうと、
どれだけたくさんリサーチをしても、真実がみえてきません。

相手の望むことを正確に導きだすためにも、
まずは、「自分の価値観や感情を捨て去る」マインドセットに取り組んでください。

つまり、自分のモノサシを、バキッとへし折るということです。


【広告の反応が悪い理由2】媒体が悪い


どれだけ優れた商品が作れたとしても…。

どれだけ優れたオファーがあったとしても…。

どれだけ効果のあるコピーが書けたとしても、
広告を掲載する媒体が悪ければ、反応は得られません。

ここでいう媒体とは、ウェブサイトやネット広告、メール広告、チラシ、
ダイレクトメール、テレビ、ラジオなどの広告媒体だけをいうのではありません。

ハウスリスト(顧客リスト)も含めます。

どれだけ、あなたの商品が優れていても、広告が完璧であっても、
以下2点の要素を満たす媒体がなければ、思うようなレスポンスは得られません。

1. あなたの商品にふさわしいターゲットがたくさんいる媒体
2. 反応の良い、アクティブなターゲットがたくさんいる媒体



もし、この2点を満たさない媒体で広告をだしたなら、
魚のいない池で釣りをすることと同じです。

もしくは、アジを釣りたいのに、池で釣りをすることと同じです。

では、どうすれば、最適な媒体で広告ができるのか?

もし、お金を払って掲載する広告媒体であれば以下の点に注意して下さい。


■ 反応の高い広告媒体を見極める4つの注意点

1. ターゲット層 
あなたの商品にふさわしいターゲットがたくさんいるかは、かなり重要です。この点を軽くみると、極端にいえば、男性に女性化粧品を販売することになります。媒体に付いているターゲットがどのような層なのかは、事前にリサーチしておきましょう。

2. ボリューム 
媒体にそれなりのボリュームがなければ、レスポンスの数も少なくなります。つまり、費用対効果が合わなくなることも…。ただし、稀に少ないボリュームでも、高いレスポンスが得られ、費用対効果が合うこともありますから、判断に迷う場合は、テストすることをお勧めいたします。

3. 新規ユーザーの比率
フレッシュなユーザーが多い媒体ほど、広告の反応は高くなります。なぜなら、古いユーザーは、既にその媒体に興味が無いか、広告に飽きているケースが多いからです。ボリュームが大きい媒体に、安く出稿できるチャンスがあったとしても、フタを開けてみればユーザーの多くが休眠客だったというケースは珍しくありません。媒体の新規ユーザー比率には注意してください。

4. 出稿するメニュー
たとえば、雑誌ならば、どのスペースが最も反応が良いのか?テレビやラジオなら、どの時間帯がもっとも反応が良いのか?バナー広告なら、どの掲載位置がもっとも反応が良いのかなど…、多くの場合、広告媒体はさまざまなメニューを持っています。そして、メニューによってレスポンスに大きく差があることは珍しくありません。広告を出稿する前に、各メニューにおける過去のレスポンスを媒体へヒアリングし、費用対効果がよさそうなメニューを把握しておきましょう。



また、もし、あなたがハウスリストを持っていて、リストに対して商品を販売するならば?

以下の点に注意して下さい。


■ ハウスリストで反応を出すための3つの注意点

1. 商品のターゲットとなるリストを獲得できているか?
リストで重要なのは量ではなく質です。つまり、リストを獲得する、または購入する時点で、あなたの商品に興味をもってもらえそうな方達に絞り込むことが大切です。

2. 定期的にお客さまとコンタクトし、信頼関係を築けているか?
獲得したリストを放置することは、せっかく手にしたチャンスを自ら手放しているようなものです。リストを獲得した後は、彼らと定期的にコミュニケーションをとり、信頼関係を築く必要があります。ただし、売り込み情報ばかりを伝えるのは賢くありません。人は売り込みを本能的に嫌がりますから、せっかく獲得したリストが離れてしまいます。リストにとって、興味深く有益な情報を与え続け、あなたの商品に興味を持っていただけるよう、教育することが大切です。

3. 常にフレッシュなリストを獲得し続けているか?
どんなビジネスにも、顧客が離れてしまう共通の理由があります。それは「飽きる」といった理由です。どれだけリストを飽きさせない工夫をしていたとしても、必ず、お客さまは何かのタイミングで飽きてしまい、あなたのもとを離れます。この厳しい現実をよく理解し、常に新しいリストを獲得し続けることが、ハウスリストへのセールスで高いレスポンスを出し続ける秘訣です。



【広告の反応が悪い理由3】オファーが悪い


オファーとは、わかりやすくいえば、お客さまと約束する販売条件です。

※オファーの詳細は、以下の記事をご参照ください。

» 成約率を高める「魅力的なオファー」とは?
» 思わず申し込みたくなるオファーの「7条件」



どれだけ優れた商品であっても、優れた媒体で広告したとしても、
オファーが悪いためにレスポンスが得られないことは多々あります。

アメリカの超一流のマーケティングコンサルタントである
「ダン・S・ケネディ」は、著書の中で以下のようにおっしゃいました。

「だからオファーなんだよバカ!」

それほど、オファーとは、レスポンス広告において大切なことなのです。

商品の価格は、お客さまにとって最適なものでしょうか?

お客さまの不安を解消できる、リスクリバーサルは用意していますか?

ライバルにはない、お得なプランはありますか?

商品は一度決めると、なかなか変更できませんが、
オファーは、広告のたびに何度でも変更できる要素です。

ぜひ、テストを繰り返して、最も反応がとれるオファーを見つけ出してください。


【まとめ】広告の反応が悪い理由(コピーライティング以外の要素)

1. 商品が悪い
反応の良い商品を作るには、企画段階のリサーチが決め手。
そして、リサーチを正しく遂行するには、自分のモノサシをバキッ!とへし折ること!

2. 媒体が悪い
媒体が悪ければ、魚のいない池で釣りをすることと同じ。
反応の良い広告媒体を選ぶポイントは4つ。
ハウスリストで広告する場合、成功のポイントは3つ。

3. オファーが悪い
オファーは、広告のたびに何度でも変更できる要素。
テストを繰り返して、ターゲットが最も反応するオファーを見つけるべき。



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大橋一慶

「売れるコトバ作りの専門家」。2002年からネット広告のベンチャー企業に入社して以来、大手ADSLプロバイダーの見込み客リストを10万件以上獲得するなど、多くのWEBプロモーションを成功させる。独立後はセールスコピーライターとして、1,000件以上の広告に携わり、年間10億円の売上に貢献するなど、ネット・紙媒体を問わず多くの案件を成功させる。なかでも「売りにくい商品を売ること」が得意で、学習塾、リフォーム、不動産、保険など、差別化が難しく、広告の反応が冷え切っている業界でも驚異的なレスポンスを叩きだす。株式会社みんなのコピー代表取締役。