レスポンス広告は、どうしても文章量が多くなりがちです。
ですから、どれだけキャッチコピーで注意を掴むことができても、
お客さまが、途中でコピーを読むのをやめてしまうことは珍しくありません。
そして、コピーを読むのをやめたお客さまのほとんどが、
再びその広告に目を通すことはありません。
つまり、レスポンス広告は、一回目が勝負。
広告に接触したお客さまが、他のことを忘れて
夢中で読み続けてしまうコピーを書く必要があります。
とはいっても、どのようにすれば、お客さまが夢中で読み続けるコピーを書けるのか?
その秘訣は、「滑り台効果」を意識することにあります。
Q. 「滑り台効果」とは?
「滑り台効果」については、過去の記事でもご紹介しておりますが、おさらいしましょう。
アメリカのトップ・コピーライターである「ジョセフ・シュガーマン」は、
コピーを書く秘訣を語る際、「滑り台効果」という言葉を使います。
これは、読者が次々と読み進めてしまうようなコピーの構成を意味します。
たとえば、文章の第一センテンスの目的は、第二センテンスを読ませること。
第二センテンスの目的は、第三センテンスを読ませること。
第三センテンスの目的は、第四センテンスを読ませること。
このように、1つのセンテンスを、次に続くセンテンスを読ませるものとしてコピーを書き、
最終のクロージング部分まで、読み手を一気に誘導するといった考え方です。
読み始めると止まらない、まるで、滑り台で一気に滑り降りるようなコピー。
このような考え方を持つことで、どれだけ長いコピーでも、
お客さまを最後のクロージング部分まで、一気に読ませることが可能になります。
もちろん、ただ読ませるだけでは意味がありません。
お客さまが、コピーを一気に読み進める過程で、商品の必要性、
価値、魅力、今すぐ買う理由を、しっかりと訴求する必要があります。
Q. でも、どうすれば「滑り台効果」が得られるのか?
その秘訣はとてもシンプルです。
それは、コピーに「謎」を与えること。
広告の読者を謎解きの世界に誘い込むのです。
世界的なベストセラー「影響力の武器」の著者であり、社会心理学の権威である
「ロバート・D・チャルディーニ」は「謎の威力」について、以下のようにおっしゃいます。
謎には威力がある。結末を知りたいという欲求を生み出すからだ。「なるほど」と思わせるのが大事なことは、知っているだろう。実は、その前に「はぁ?」と思わせておくと、「なるほど」の満足度がグッと増す。
「アイディアのちから」チップ・ハース+ダン・ハース(著)より抜粋
つまり、謎は人の関心をつなぎとめ、説得する上でも効果的ということですが…
Q. どうすれば、コピーに「謎」を与えられるのか?
コピーに「謎」を与え、「滑り台効果」を得るには2つのコツがあります。
1つ目のコツは、キャッチコピーで強烈な謎を突きつけること。
2つ目のコツは、その謎の答えを、あなたの商品に紐付けること。
キャッチコピーで突きつける強烈な謎とはどのようなものか?
それは、お客さまの求めるベネフィットが感じられる、意外性の高い事実になります。
たとえば、ダイエット食品の広告で、以下のようなキャッチコピーをよくみかけますが…
「●●だった私が、たった3ヶ月でマイナス●キロ!?」
このようなキャッチコピーを見たお客さまは、
「はぁ?どういうこと?」と謎を感じ、その答えが知りたくてたまらなくなります。
その結果、次に続くボディコピーを読み進めざるをえません。
ボディコピーでは、あなたの商品が、その謎の答えに紐づくように訴求します。
もちろん、何の根拠も証拠もなしに、
あなたの商品が謎の答えであることを訴求しても意味はありません。
「人は広告を読まない、信じない、行動しない(買わない)」といった原理原則がありますから、あなたの商品が、その謎の答えである理由を、説得力を持って証明せねばなりません。
その結果、キャッチで訴求した謎の答えが、
あなたの商品にあることを、お客さまへ納得させることができたなら?
お客さまがあなたの商品を申し込まない理由は、ほとんどなくなります。
それでは今回の話をまとめましょう。
A. 売れるコピーライティングの書き方(滑り台効果を得る方法)
1. コピーに「謎」を与える
2. そのためには、キャッチコピーで「強烈な謎」を突きつけること
3. その謎の答えを、あなたの商品に紐付けてボディコピーで語ること
いかがでしたか?
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大橋一慶
「売れるコトバ作りの専門家」。2002年からネット広告のベンチャー企業に入社して以来、大手ADSLプロバイダーの見込み客リストを10万件以上獲得するなど、多くのWEBプロモーションを成功させる。独立後はセールスコピーライターとして、1,000件以上の広告に携わり、年間10億円の売上に貢献するなど、ネット・紙媒体を問わず多くの案件を成功させる。なかでも「売りにくい商品を売ること」が得意で、学習塾、リフォーム、不動産、保険など、差別化が難しく、広告の反応が冷え切っている業界でも驚異的なレスポンスを叩きだす。株式会社みんなのコピー代表取締役。
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