「10秒に1個売れています」
「○○ランキングで1位」
「○○セレクションで金賞」
「たった3日で10,000人が殺到!」
「○○業界ナンバーワンのシェア」
などのコピーを、あなたも見たことがあるでしょう。
いわゆる、「この商品は人気がある!」「たくさん売れている!」という事実が、客観的かつダイレクトに伝わるコピーです。
このようなコピーは、たくさん見かけますから、見飽きた感があるかもしれません。
しかし、このような「社会的証明」を訴求したコピーは、いつの時代も有効です。
なぜ、でしょうか?
その理由について、米国を代表する社会心理学者の一人である「ロバート・B・チャルディーニ」は、著書の「影響力の武器」で、このようにおっしゃいます。
「私たちは、他人が何を正しいと考えているかにもとづいて、その物事が正しいかどうかを判断する。…特定の状況のもとで、ある行動を遂行する人が多いほど、それが正しい行動だとみなす。」
つまり、人間は、何が正しい判断か迷う時、多数の人がとっている行動を参考に、自分が取るべき行動を決めるということです。
わかりやすく言えば、新しく訪れた土地で、美味しいラーメン屋を探そうとします。
10分ほど歩いて、3つのラーメン屋を見つけました。
ラーメン屋Aは、お店の中はそれなりに混んでいましたが、すぐにでも席に座れます。
ラーメン屋Bは、お客さんが3人しかいません。
ラーメン屋Cは、まだ昼前の11時だというのに、50人以上の行列ができています。
この条件で、あなたは、どのラーメン屋がもっとも美味しいと判断するでしょうか?
きっと、あなたは、お客さんの多さがラーメン屋の人気の高さを証明していると感じるはずです。
つまり、「ラーメン屋Cがもっとも美味しいのでは?」と思うことでしょう。
実際は、ラーメン屋Aが、地元の人から一番人気のお店だったとしても、その事実を知らなければ、誰もが、行列の多さで判断せざるを得ません。
「じゃぁ、食べログで調べればいいじゃない!」と思われたかもしれませんが、結局は、食べログの評価や、コメントの多さで、その店の良さを判断するのではないでしょうか?
この人間心理は、反応の高いコピーを書く上で、必ず知っておかなければなりません。
もし、あなたの商品やサービスに、「社会的証明」を裏付ける証拠やデーターがあるならば、それをキャッチコピーに使うことは、とても効果的です。
なぜなら、あなたの商品を選択することが、どれだけ正しいかを客観的に証明でき、お客さんから、あなたの商品が選ばれるようになるからです。
ただし、悪用は厳禁です。
近年、ウソの推薦文や感想を量産し、お客さんを騙して商品を販売する「ステマ」という言葉が話題になりました。
また、芸能人がペニオクで使ってもいない商品の推薦ブログを書く等の問題もありました。
犯罪とわかっていながらも、これらの悪どいプロモーションが横行するのは、やはり、「社会的証明」に弱い人間心理につけこめば、思い通りにレスポンスを高められるからです。
しかし、効果があるからと言って、ウソをつき続けると、どこかで必ず痛い目に合うものです。
食べログで不正を働いたお店は、その後、どのような裁きをうけましたか?
ペニオクでウソの推薦ブログを書いた芸能人は、その後、どのような仕打ちをうけましたか?
レスポンスを追いかけるあまり、誠実さを失うことは避けたいものです。
今回のお話は、社会心理学の要素が強いですが、もし、反応の高いコピーを書けるようになりたいならば、以下の書籍は必ず読み、そして、全ての内容を理解できるようになるべきです。
コピーだけではなく、マーケティング全般で有益な知識が手に入ります。
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大橋一慶
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