売れるキャッチコピー【数字でレスポンスアップ】

キャッチコピーに数字を入れると、レスポンスがアップすると言われています。

なぜなら、以下の理由があるからです。

1. 数字は、文章の中で存在感があり、視認性効果(見た目に目立つ効果)が高い
2. メッセージが具体的になり、信ぴょう性と説得力が高まる
3. 読者に伝えたいことを、簡単にイメージさせることができる



そして、この原理は、キャッチコピーだけではなく、ボディコピーでも同じです。

「本当に?」と思われたならば、実際に以下のコピーを見比べてください。

「満点を取る方法」と「100点を取る方法」

「オール天然素材」と「100%天然素材」

「リピーター続出!」と「10人中9人がリピート!」

「当店の顧客は、ほとんどが紹介客です」と「当店の顧客は、98%が紹介客です」

「参加者全員が満足」と「参加者68人全員が満足」

「大金が当たる!」と「100万円が当たる!」

「とても大きな国」と「日本の10倍大きい国」

「その速度は、想像を絶する!」と「その速度は、1秒間で地球1周」

「貯金を毎年増やし続ける方法」と「貯金を毎年100万円増やす方法」


など、例をあげればきりがありません。

ご覧のように、数字は、読者の目を止めるだけではなく、
説得力を持って、伝えたい内容を具体的にイメージさせることができるのです。

ただし、数字を使う上で、5つの注意点があります。


■注意点1
「数字は具体的であること」


キリの良い数字の方が、見た目的にスッキリしますよね。

しかし、人は、具体的な数字の方を信用する傾向があります。

たとえば、下記の例を見比べてください。

「約9,800名が殺到した人気イベント」 → 「9,798名が殺到した人気イベント」
「残り90個で完売!」 → 「残り92個で完売!」
「20%のお値引きが限界です」 → 「18%のお値引きが限界です」
「的中率80%以上のテスト予測問題」 → 「的中率80.7%のテスト予測問題」
「体脂肪が約5%落ちました」 → 「体脂肪が4.8%落ちました」


ご覧のように、数字は具体的である方が
メッセージの信ぴょう性が高まり、信用を得られやすいのです。

キャッチコピーで数字を使うときは、なるべく具体的な数字を使いましょう。


■注意点2
「数字の価値が即理解できる表現であること」


たとえば、「リピート率90%の餃子セット」があるとします。

売り手や、セールスに慣れている人からすれば
リピート率90%という表現は、その価値を直感的に理解できます。

しかし、普段、「リピート率」という言葉を使わない人にとっては、
直感的に、その価値やスゴさが理解できません。

この場合、「10人中9人が、もう一度買ってしまう餃子セット」と表現すべきです。

コピーライティングにおいて、読み手目線はとても大切ですが、
数字の表現においても、読み手が即座にその価値を理解できる表現にしましょう。



■注意点3
「読み手の許容範囲を超えない数字であること」


数字は、一歩間違えると、信用しがたく、胡散臭いものになってしまいます。

たとえば、30代の方へ、求人情報を広告するとします。

その広告のキャッチコピーが、
「年収3,500万円も夢ではありません」だったらどうでしょうか?

目立ちはしますが、信用しがたいですよね。

事実だったとしても、相当なブラック企業か、相当なキャリアが求められそうです。

では、「年収650万円も夢ではありません」であればどうでしょうか?

実際、30代の平均年収は約400万円ですから、手の届かない数字には思えません。

とてもリアリティがあり、信憑性が一気に高まります。

具体的な数字であっても、読者の許容範囲を超える数字はよくありません。

数字を使う場合は、
ターゲットがイメージできる許容範囲を超えないよう、注意が必要です。



■注意点4
「単位を、魅力的にコントロールすること」


数字には「単位」が付随します。

たとえば、重さなら「t」「kg」「g」「mg」。
時間なら、「時間」「分」「秒」。

他にもいろんな単位がありますよね。

この単位を意図的にコントロールすることで、数字のインパクトを高めることが可能です。


たとえば、2時間で500個売れた商品があるとします。

そのまま、「2時間で500個売れた人気商品!」と案内するのもよいですが、
この実績を「秒」で考えるとどうなるでしょうか?

2時間は、7,200秒ですから、7,200秒で500個が売れたということ。

つまり、「約14秒で1個が売れた!」という計算となりますよね。

時々、通販広告で「●秒に●個が売れている!」というキャッチコピーを見ますが、
このように、単位をコントロールすることで、さらに魅力的な表現が可能になります。

他にも、「2日以内にお届けいたします」といったコピーを、
「48時間以内にお届けいたします」と表現と、より速く届くイメージが得られます。

また、単位そのものを、別の単位に替えてしまう表現も効果的です。

たとえば、カニを販売するとき。

本来であれば、カニは、1杯、2杯とカウントしますが、「kg」で表現したほうが、
中身のギッリシ詰まった食べごろのカニであることが、直感的に伝わります。



■注意点5
「数字は文章量の20%以下にとどめる」


どれだけ数字が効果的とはいえ、数字ばかりのキャッチコピーはダメです。

その理由は、読み難くなるから。

広告の偉人、マックスウェル・サックハイムが言うように、
「広告は読まれない(見られない)」ことが大前提です

つまり、数字ばかりで読み難いキャッチコピーは、逆効果になってしまうことも…。

キャッチコピーの場合、数字は文章量の20%以下を目安にしましょう。



まとめ


キャッチコピーに数字を入れるのは、とても効果的。

ですが、下記5つのポイントをおさえることが、レスポンスを高めるうえで重要です。

【1】数字は具体的であること
【2】数字の価値が即理解できる表現であること
【3】読み手の許容範囲を超えない数字であること
【4】単位を、魅力的にコントロールすること
【5】数字は文章量の20%以下にとどめること

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大橋一慶

「売れるコトバ作りの専門家」。2002年からネット広告のベンチャー企業に入社して以来、大手ADSLプロバイダーの見込み客リストを10万件以上獲得するなど、多くのWEBプロモーションを成功させる。独立後はセールスコピーライターとして、1,000件以上の広告に携わり、年間10億円の売上に貢献するなど、ネット・紙媒体を問わず多くの案件を成功させる。なかでも「売りにくい商品を売ること」が得意で、学習塾、リフォーム、不動産、保険など、差別化が難しく、広告の反応が冷え切っている業界でも驚異的なレスポンスを叩きだす。株式会社みんなのコピー代表取締役。