5ステップで書ける、売れるボディコピー講座

今回は、ボディコピーの書き方についてお伝えします。

どれだけ優れたキャッチコピーで、読者の興味を強烈に刺激しても、
その後に続くボディコピーがチンプンカンプンでは、読者は反応してくれません。

むしろ、ボディコピーが悪いと、読者に「買わない理由」を与えてしまうことも…。

では、どのようにしてボディコピーを書けば良いのか?

どうすれば、読者が夢中になってボディコピーを読み進めた後、
「この商品を今すぐ欲しい!」と思ってもらえるのか?

今回は、伝説の朝日新聞記者のノウハウより、その秘訣を紐解いていきましょう。


Q. 伝説の朝日新聞記者とは?


彼の名前は、冠地俊生(かんちとしお)。

既にご存命ではありませんが、冠地先生は、明治43年生まれの朝日新聞記者であり、第二次世界大戦敗戦後は、得意の英語を活かし、GHQや外務省担当の記者となりました。

また、冠地先生は、昭和11年に南カルフォルニア大学院で日本では珍しい「スピーチ心理学」を学んだ説得術の達人として知られ、どんなことでも、5分あれば相手を説得できるという信念を持ち、「朝日式討論法」を考えだした人物でもあります。

実際、その説得術は凄まじく、敗戦後、アメリカ兵の日本人に対する暴行があいついだころ、その横暴をいきどおり、冠地先生は、たったひとりで、アメリカ憲兵司令部に乗り込みました。

そして、巧みな説得術により、日本人の正当防衛権を認めさせ、
その事実を新聞に発表したという功績をお持ちです。

つまり、冠地先生は、「説得で戦後の日本の治安を守った人物」でもあるのです。

そんな冠地先生の著書「説得の仕方」には、主に対話やスピーチでの説得術がギッシリと紹介されているのですが、その内容のほとんどが、セールスコピーで使えるテクニックばかり。

特に、冠地先生の「人体発動機操作の五段階方式」は、現在、広く知られている「AIDAの法則」や「PASONAの法則」、「QUESTの法則」の源流になっているようにも思えます。

※AIDA、PASONA、QUESTをご存じない方はコチラの記事をご覧ください。

今回は、冠地先生の「人体発動機操作の五段階方式」を参考に、
反応を高めるボディコピーの書き方をお伝えしましょう。



Q. 「人体発動機操作の五段階方式」とは?


それは、簡単に言うと「人を説得するまでの5ステップ」。

冠地先生は、人を説得するには、以下の5段階を踏むべきと考えられます。

【ステップ1】 注意段階
ターゲットの注意をひきつけるために、もっとも有効な手を打つ。

【ステップ2】 欲望始動段階
ターゲットの意識下にある本能を覚醒させる。そして、激しい欲望、欲求を燃え上がらせる。

【ステップ3】 満足可能性段階
燃え上がったターゲットの欲望を、完全に満足させる具体的なチャンスを与える。

【ステップ4】 満足幻想段階
燃え上がった欲望が、チャンスによって満足される過程をえがく。すでに満足された場合の情景を暗示して、相手をじっとしていられない気持ちに追いやる。

【ステップ5】 行動決定段階
相手は自発的に、計画どおりの「行動」に突入するが、しない場合は、ここで念を押す。



いかがでしょうか?

既に、もし、あなたが、AIDA、PASONA、QUESTなどを知っているならば、
この五段階方式が、いかに、それらの内容と似ているかが分かるはずです。

では、この五段階方式を、もっとわかりやすく、ボディコピーの書き方として説明します。


Q. わかりやすく、ボディコピーの書き方に直すと?


まず、ステップ1の「注意段階」ですが、これは、キャッチコピーの部分になります。

簡単に言うと、「読者が思わず食い付くような言葉で注目を掴む」ということです。

なので、ボディコピーの書き方としては、
ステップ2の「欲望始動段階」から参考にします。


では、ステップ2の「欲望始動段階」から、順に見て行きましょう。

【ステップ2】 欲望始動段階

ボディコピーの最初の部分です。

ここでは、ターゲットの悩みや環境に共感し、彼らが抱える問題を定義、扇動し、
「彼らが本当はどうなりたいのか?」という本音に気づかせ、その欲求を高めます。


【ステップ3】 満足可能性段階

次に訴求するは「解決策の提示」です。

つまり、あなたの商品やサービスが、燃え上がったターゲットの欲望を満たす上で、どれだけ有効かを説明するパートです。

売り込み臭くなく、有益な方法を紹介する形で、あなたの提案が優れていることを徹底して読み手へ教育せねばなりませんから、このパートが一番長くなる傾向があります。


【ステップ4】 満足幻想段階

次に訴求するのは、ベネフィットです。

ベネフィットとは、「あなたの提供する商品・サービスを使うことで、顧客がどんな結果を得られるのか」という未来のこと。

あなたの商品やサービスを使うと、読者は、どのような苦痛から開放されるのか?

そして、どれほど素晴らしい経験が得られるのか?

具体的な情景を描きながら、読者のベネフィットを語りましょう。

そして、彼らの欲しい気持ちに火を付けましょう。


【ステップ5】 行動決定段階

次は、クロージングの部分です。

ここまでのボディコピーで商品に興味を持った読み手へ、今回の提案がいかに優れているか、そして、なぜ、今すぐ申し込まなければならないのか?どのようなリスク保証があるのか?を説明し、今すぐ申し込んでもらえるよう、呼びかけましょう。



「人体発動機操作の五段階方式」をボディコピーの書き方に落とし込むと、上記の流れになります。

私も、何度か実践しておりますが、読みやすく、説得力の高いボディコピーが書けるようになり、また、レスポンスも悪くありません。

さらに、冠地先生の「人体発動機操作の五段階方式」は、
ターゲットの状態によって、訴求内容を変化させることで、さらに高い効果が得られます。

その訴求パターンは合計4つありますが、これは別の機会にお話し致します。

それでは、今回の内容をまとめましょう。


A. 5ステップでできる、売れるボディコピーの書き方とは?

【ステップ1】(大前提!)優れたキャッチコピーで読者の注意を掴む
【ステップ2】ターゲットへ共感し、彼らが抱える問題を教え、扇動し、欲求を高める
【ステップ3】その問題を解決する方法を提示し、それが優れていることを教育
【ステップ4】具体的な情景を描きながら、ベネフィットを訴求
【ステップ5】クロージング(今すぐ行動させる)


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大橋一慶

「売れるコトバ作りの専門家」。2002年からネット広告のベンチャー企業に入社して以来、大手ADSLプロバイダーの見込み客リストを10万件以上獲得するなど、多くのWEBプロモーションを成功させる。独立後はセールスコピーライターとして、1,000件以上の広告に携わり、年間10億円の売上に貢献するなど、ネット・紙媒体を問わず多くの案件を成功させる。なかでも「売りにくい商品を売ること」が得意で、学習塾、リフォーム、不動産、保険など、差別化が難しく、広告の反応が冷え切っている業界でも驚異的なレスポンスを叩きだす。株式会社みんなのコピー代表取締役。