コピーライティングの目的は、文章でお客さまの注意を掴み、
欲求を刺激し、あなたの望む行動をとらせること。
そのテクニックは、実に様々なものがありますが、
今回は、シンプルに「効果的な表現方法」について、お伝えいたします。
レンタルビデオ店で実際にあったこと
私は、毎週のように近所のレンタルビデオ店へ足を運びます。
そのレンタルビデオ店は、ポイント制を導入しており、
精算時には必ず、ポイントを使用するかどうかを尋ねてきます。
たとえば、料金が340円なら…
「ポイントで40円値引きできますけど、使いますか?」
といった感じで。
私は、これまで、ポイントを使用したことはありません。
なぜなら、ちょっとした値引きにポイントを使うならば、ポイントを8,000円分貯めて、
レジの横にあるDVDプレイヤーをゲットしたほうが得だと考えていたからです。
だからこそ、毎週、頑なにポイントを使うことを、拒否し続けていました。
しかし、先週、遂に、私はポイントを使ってしまうことになったのです。
しかも、数十円の値引きをするために…
なぜ、ポイントを使ってしまったのか?
その原因は、店員の伝え方にありました。
私は、いつものように「ゲーム・オブ・スローンズ」という、
アメリカンドラマのDVDを持ち、レジに行きました。
すると、店員は、以下のように、
いつもと違う言葉で、ポイントの使用について尋ねてきたのです。
「ポイントで “端数” を無くせますけど、どうしますか?」
私は思わず、質問しました。
「端数って?」
すると、店員は、以下のように答えました。
「40円分を無料にできるということです」
店員の提案は、340円の料金が300円になる、いつも通りの内容でした。
しかし、私は、なぜだか、この値引きをお得だと感じ、ポイントを使ってしまったのです。
「たかが40円の値引きなら、使わないでおこう。」
「それよりも、ポイントを貯めて、もっと大きな物をゲットしよう。」
という考えが、一瞬にして
「40円?それならお得だ!」
という考えに変わってしまったのです。
家に帰ってから、借りたビデオを再生することなく、
この不思議な現象が起こった理由について、私はしばらく考えこみました。
すると、2つの答えが見えてきました。
意外な行動をしてしまった2つの理由とは?
1つ目の理由は、店員が「無料」という言葉を使ったこと。
以前の記事でお伝えしましたが、
「無料」という言葉ほど、人々を反応させる言葉はありません。
※「無料」が持つ効果と使い方については、こちらから過去の記事をご覧ください。
その店員は、「40円の値引き」という言葉を使わず、
「40円分を無料」にできるという言葉を使いました。
わずかな表現の違いですが、「無料」という言葉が、
私の感情のホットボタンにスイッチを入れたことは間違いありません。
2つ目の理由は、「隠れたベネフィット」に気づかせてくれたこと。
人によると思いますが、私は、小銭をジャラジャラ持つことを好みません。
レンタル代を支払う時、私の財布には、100円玉が何枚か入っていました。
つまり、店員の「端数を無くせますよ!」という言葉は、
「お釣りをもらわないように支払える」「小銭が増えない」という、
隠れたベネフィットを、私に気づかせてくれたのです。
まとめ【お客さまが反応する表現方法とコピーライティング】
今回の実話のように、ほんの少しの言葉の違い、表現の違いで、
相手が受け取る印象は変わり、行動までもが変わってしまいます。
反応の高いコピーを書こうと思えば、マーケティングや心理学など、
多岐にわたる知識や技術が求められますが、文章表現そのものについて、
「もっと、お客さまが食い付くような言葉は他にないか?」
「もっと、お客さまが反応する表現は他に無いか?」
を考えぬくことは、とても大切なことです。
もちろん、感性や経験だけを頼りに考えると、一人よがりな表現になりますから、
反応の高い表現や言葉を導き出すには、以下の2点が欠かせません。
1. 常日頃から、「反応が高い言葉」を勉強し、ストックしておく。
※「反応が高い言葉の例」ついては、こちらから過去の記事をご覧ください。
2. コピーを書く前に、顧客が反応するベネフィットを徹底的に洗い出す。
※「ベネフィットの抽出法」については、こちらから過去の記事をご覧ください。
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大橋一慶
「売れるコトバ作りの専門家」。2002年からネット広告のベンチャー企業に入社して以来、大手ADSLプロバイダーの見込み客リストを10万件以上獲得するなど、多くのWEBプロモーションを成功させる。独立後はセールスコピーライターとして、1,000件以上の広告に携わり、年間10億円の売上に貢献するなど、ネット・紙媒体を問わず多くの案件を成功させる。なかでも「売りにくい商品を売ること」が得意で、学習塾、リフォーム、不動産、保険など、差別化が難しく、広告の反応が冷え切っている業界でも驚異的なレスポンスを叩きだす。株式会社みんなのコピー代表取締役。
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